2000/11/12

外秩父七峰縦走路・奥武蔵グリーンラインジャーニーラン
(故会田順子さん追悼ラン)

東武東上線の寄居駅より外秩父七峰縦走路・奥武蔵グリーンラインを経由してJR八高線毛呂駅までの約60kmを走り旅する


自然をこよなく愛し、自然の中を走ることが大好きだった故会田さんが、時間に急がされることなく、紅葉や景色を見ながら楽しんで走り旅ができるこのコースで、今年もぜひ走り旅をしようと、親しいランナーに声がけしていましたので、私が呼び掛け人となってその想いを引き継いで故会田順子さん追悼ランとして企画いたしました。
東武東上線の寄居駅をスタートして、釜伏峠、日本水を過ぎると、牛乳とアイスクリームの美味しい登谷高原牧場に到着して、ちょっと一休み。スタートから粥新田峠までは車道を走るが、ここからは紅葉の美しい山道を歩いて大霧山頂へ、奥秩父・上州の山並が屏風絵のように広がり、絶景である。しばし時を忘れてしまう程・・・・。
堂平山の天文台を左に見て、車道を出たところが定峰峠である。ここから白石峠、高篠峠、大野峠と三つの峠を越えて、奥武蔵グリーンラインへ、紅葉の中を、故会田さんが最も好きだった刈場坂峠付近(今年の奥武蔵ウルトラマラソンでの故会田さんのコメントが載ったプレートが設置予定)を走り、下りの多い奥武蔵グリーンラインを一路高山へ、ここは奥武蔵ウルトラマラソンの荷物置き場である。次は顔振峠だが、500m手前にこじんまりとして、落ち着いた大人の雰囲気を持つコーヒー店「ヴィラ・ヴェスタ」があり、故会田さんも大変気に入っていたお店である。余裕があれば、ぜひ寄りたいところです。さらに、黒山・阿寺を過ぎるあたりで、晴れていると見事な夕日が見られます。急な下りを下りきると最後の急な登りとなるユガテに着く。しばらく登りを耐えると、最後の急な下りとなり、下り切ったところが鎌北湖である。道幅の広くなった道をしばらく走ると毛呂駅に着く。

呼び掛け人 浅香 隆


【追悼ラン報告】 FWELLに書いた報告と同内容です。

本当に素敵な走り旅ができました。
「12月上旬の気温でくもり、時折雨がパラつく」という予報の中、気温は 低めでしたが、くもりからだんだん青空が見えてきて美しい景色を堪能で きました。
織り姫さんは「わたし、風になりたいの」と何度も言っていたそうです。 風になった織り姫さんが雲を吹き飛ばしてくれたのでしょうか。
当日不参加の方も数名いましたが、参加者名簿には33名の名前があり、 FWELL,UMMLの他、奥武蔵、萩往還、山岳耐久、野辺山、青梅若草100km、 郡山24h、シュリチンモイ、しまなみ海道、東京湾一周そしてトランス・ エゾで縁のあったランナー達が遠くは郡山や静岡から駆けつけていました。
FWELLからはshirubeさん、ブナさん、だぐらすそして私の4名が参加。 まゆみさんは名簿にはありましたが都合が付かず不参加とのことでした。
スタート地点は東武東上線寄居駅。池袋から特急で76分。池袋の次は川越と 飛ばす上に空いているため、朝の電車の中が一日のうちで最も寒さを感じま した。使い捨てカイロまで登場。寄居駅は懐かしの有人改札で、パスネット の精算は改札の駅員さんにお願いします。
この地点が標高100m前後で、そこから標高600m前後の山々に向かいます。
中間平〜関所跡〜登谷牧場〜二本木峠〜秩父高原牧場〜粥新田峠〜大霧山 〜定峰峠〜白石峠〜高篠峠〜大野峠
ここまでは初めて走るコースで、途中 山道もあり、最初は上手に下れなくておっかなびっくり(トレイルランニン グシューズにすれば良かった)でしたが徐々に慣れて、楽しくなってきまし た。車の心配も無い山道では、久々に無になって走れました。 shirubeさんはさすが山下りが上手でした。
大野峠からは奥武蔵ウルトラマラソンのコースなので、良く知った道です。 天気も次第に良くなり、見晴らしも良く、北国のような鮮やかな紅葉では ありませんが、色づいた山々は夏とはまた違った風景を見せてくれました。
大野峠の次の刈場坂峠は織り姫さんが一番好きだった所で、今年の奥武蔵 ウルトラマラソンのプログラムでのコメント欄には「懐かしい友人との再 開を喜びあう奥武蔵。私は刈場坂付近が一番好き。涼しい緑の木陰のトン ネル。見上げると青い空が近い。走れる幸せを感謝して今年も参加します」 とあります。このコメントを記したプレートか何かをこの付近に設置しよ うという計画もあり、実現に向けて少しでも力になれればと考えています。
ぶな峠〜飯盛峠〜高山〜傘杉峠〜顔振峠と続きます。 顔振峠の手前には織り姫さんが大変気に入っていた喫茶店「ヴェラ・ヴィ スタ」があり、立ち寄った方も居ましたが、夕方になり、夜間走行の時間 を最小限にするために次回のお楽しみとしました。 shirubeさんも指摘していましたが、奥武蔵ウルトラと同じコースなのに、 なぜか道幅が狭く感じます。気温や周辺の木々の様子で感じ方が変わるの かも知れません。
黒山〜ユガテ〜鎌北湖(ユースホステルがゴール)今まで一緒に走ってく れただぐらすは寒いからとスピードを上げて先に行ってしまいました。 16時を過ぎると暗くなって来ました。秋の夕方は釣瓶落としは良く言った もので、すぐに真っ暗になります。舗装路ですが街灯は殆ど無いので前側 はライトで照らし、後ろ側は点滅する発光体で自分を目立たせます。 普段街中しか走らないため、ライトが無いと道が見えない状態は初体験。 おまけにひとり旅。良く知ったコースなのに、道を間違えたんじゃないか と何度も不安になり、夜間走行の厳しさを知る良い経験になりました。
食料・衣類等自分で荷物を背負って走るのがウルトラの基本で、そのつも りで居たのですが、武蔵UMCの木下さんが移動エイドでサポートしてくれ ました。暖かいコーヒーやおかゆや梨はとても美味しかった...
ユースホステルでの入浴(温泉)、食道での懇親会、駅までバスで送迎付 きという大変有り難い段取りを奥武蔵ウルトラの主催者、舘山さんにして 頂いたお陰で最後まで楽しい一日でした。
懇親会では参加者が織り姫さんの思い出を語り合い、故人となってしまっ た悲しみだけでなく、6年間の織り姫さんのウルトラ歴の中で彼女と知り 合い、人柄に触れ、一緒に走る事ができた幸運に感謝する気持ちを共有で きたように思います。
トランス・エゾの呼び掛け人である御園生(みそのお)さんには初めてお 会いしましたが、夢多き実行力のある一風変わった好青年というか、一言 では語り尽くせない魅力ある人柄を感じさせる人でした。 織り姫さんの交通事故を最も悲しんだ人のひとりで、「織り姫さんに笑わ れないように、しっかりしなくては」と自らにハッパをかけている姿が印 象的でした。
最後に、この追悼ランを企画し呼びかけて頂いた浅香さん、水野さん、 サポートして頂いた木下さん、舘山さん、ありがとうございました。

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